島根動物愛護ネットワーク スタッフブログ

東京で地方の動物愛護活動の現状を訴える

2008年10月12日 日曜日 - 23:53:47 by nori

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代表の西原が、練馬区の区民大学で地方の動物愛護活動の現状を講演してきました。今までの島根動物愛護ネットワークの活動を
説明しながらも、まだまだスタートしたばかりなんだなぁ、と思いました。この模様は、島根動物ネットワークの活動と共に、テレビで全国放送されることになりました。
地域によって放送日時が異なるので、詳しくは後日またお知らせします!

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亀井亜紀子議員事務所訪問

2008年6月29日 日曜日 - 07:59:10 by nori

亀井亜紀子参議院議員事務所訪問 島根動物愛護ネットワーク

長らく更新もせずスミマセンでした。
この間も色々と活動していました。

6/16日(月)に島根選出の参議院議員・亀井亜紀子さんに島根の動物行政改善や、リデザインされた犬鑑札等採用等に向けての協力依頼のため、永田町の参議院議員会館内事務所を訪問させていただきました!

きっかけは3月に開催した「ただのいぬ。」展にたまたま亀井議員が来られたことが始まりで、会場で島根の犬猫の話しをさせてもらい、次回永田町の事務所を訪問させて欲しいとお願いしてたのでした。

常時取り付けが義務図けられている「犬鑑札」が付けられていない為に、年間多くの迷い犬が殺処分されている現状。
今年度から各自治体である程度デザインが自由化されたこの犬鑑札を「ただのいぬプロジェクト」は世界的に活躍するプロダクトデザイナー・深澤直人さんに依頼し(!)これまでにない機能的で美しい犬鑑札を作り出しました。

深澤直人デザイン「犬鑑札」SF09

来年度から東京・世田谷区で使用されるこの犬鑑札を島根にも導入する事で鑑札の必要性をアピールし、装着率100%を目指したい。
そうなれば迷い犬として県内で殺処分される数百頭の犬達犬は死なずに済むのです。

亀井さんも犬好きで、過去に飼い犬が脱走し鑑札と連絡先を付けていた為に発見された経験をお持ちだそうでとても興味をもって聞いていただけました。

この他にも、動物と人とがよりよく共生するための啓蒙活動や保護・譲渡活動の拠点となる「動物愛護センター」を県内に建設してもらうようお願いしました。
現在県内にはこの愛護センターが無く、保健所に収容された動物は処分を前提として作られた各保健所の檻の中で収容期間を過ごします。
唯一出雲保健所に譲渡コーナーとした広場がありますが、それ以外は他の保健所とそう大差ない設備です。

愛護センターがあるとそこでしつけ教室等の関連イベントも開催できるし、譲渡活動も積極的に行えるので処分数も減ります。
殺処分数が減れば処分にかかる費用も減り、経費節減にもなります。
それに「保護活動は出来ないけど何か動物のために役立ちたい」と考えている多くの方がボランティア活動として参加することや小中学校の授業で訪れたりすれば啓蒙にも役立ちます。

「ハコモノ行政」が大得意な島根県にはぜひ実現して欲しいでっす

※亀井議員のブログにも紹介いただきました
「亀井亜紀子のホームページ~陽の当たる島根へ」

 

『ただのいぬ。展in島根』のご報告。

2008年3月25日 火曜日 - 15:19:34 by nori

共同で主催した生活工房さまのブログ。展示内容の詳細が記されています。

ただのいぬ。プロジェクトvol.4 『ただのいぬ。展in島根』
http://www.setagaya-ac.or.jp/ldc/modules/blog/details.php?blog_id=39

あまりにも上手にまとめてあるので、転載すればいいかしら、なんて思っていたのですが、自分のケジメ(!)としても、キチンとご報告しなければ、と思い、私なりにまとめてみました。どうぞ、お読みくださいませ。

●ただのいぬ。の部屋
思わずにっこりしてしまう、かわいらしい子犬たちの写真が並びます。「動物愛護」の写真展だと知らずに来場された方は、一様に「かわいい!」と歓声をあげられます。知っていて来場された方の中には、この部屋から深刻な顔をし、ひとつひとつの詩をじっくり読んでいた方もいました。この部屋をサッと見ただけで暗闇の部屋に行かれ、その後、可愛い犬の写真展ではない、と気付かれたのか、戻ってただのいぬ。の部屋をじっくりと見るお客様も多くいらっしゃいました。

かわいいこいぬ。かわいらしいからこそ、ただかわいかっただけで、譲渡対象として死ぬまでの期間を延長されたこいぬ。彼らの将来は幸せなものになるかどうか、ここではまだわかりません。かわいい!と言った後でふと無言になってしまう。そんなあやうさ、せつなさがこの部屋にただよっています。

●闇の部屋
不運にも生き延びることができなかった90%の犬たち。保健所に収容された大部分である彼らがたどる運命が、この暗闇の部屋です。

ひたひたと近づいてくる死。人間の挙動を敏感に察知する犬は、目を背けたくなるような悲しい表情、またはあきらめの表情をしています。犬の瞳はほら穴のような暗さだったり、希望を見いだそうと必死に、悲しげに光っていたり。
人間に頼って生きるしか術のない犬たち。唯一の命綱である人間によって命を絶たれるというのは、あまりにも残酷な現実です。

ご覧になったみなさまも同じ気持ちでしょう。お客様の中には、「私は暗闇の部屋には入りません。死んでゆく子たちの顔を見ることはできません」と受付で言われた方もいます。暗闇の部屋には残酷な写真はありません。直接的な写真だけが本当のことを伝えるとは限らないのではないでしょうか。犬たちの表情だけで、悲しく残酷な現実は伝わると思います。

●光の部屋
こちらは、幸運にも生き延びた犬たちの、幸せな暮らしが見られる部屋です。

それは、保健所に収容された犬の約10%。本当に、本当に「幸運」な犬たちなのです。保健所から動物愛護団体に譲渡された彼らは、一時預かりボランティアさんのたっぷりとした愛情とぬくもりの中で少しずつ自分らしさを取り戻し、瞳にはおだやかな光を取り戻したころ、動物愛護団体がじっくりと探し、厳しい譲渡条件をクリアした新しい家庭へと巣立ちます。

私はこの部屋に入り、こらえていた涙が止まりませんでした。ラッキーとしか言いようのない、1/10の確率で生き延びた犬たち。その生はまぶしいくらい明るくキラキラしています。本当によかったね、という安堵の気持ちももちろんあるのですが。悲しそうな、訴えかけるような瞳をした暗闇の部屋の犬たちと、この穏やかな表情の光の部屋の犬たちに何の違いがあるのだろうか、と、憤りにも似た気持ちになりました。こんな残酷な「差」を作っているのは、悲しんでいる私も含めた人間なのだと思うと、やり切れなさでいっぱいです。けれども、その差を無くすことができるのもわたしたちなのだ、という事実が希望でもあります。穏やかな暮らしができる犬を一頭でも多くしてゆきたい、と思いを新たにしました。

●室内飼育について
光の部屋には、これでもかというくらい、室内でくつろいでいる犬の写真があります。ソファーに寝っ転がっていたり、チビッコとたわむれていたり。これには、犬を(猫もね)家の中で飼い、家族と一緒に過ごしてもらいたい、という願いが込められています。この犬猫の「室内飼い」については、島根動物愛護ネットワークが全力で訴えていることのひとつでもあります。光の部屋の幸せそうな犬たちを見ていただければ、家族と同じように、犬と部屋の中で暮らすということがお互いにとって幸せで楽しく、メリットが多いということをわかっていただけるのではないでしょうか。

●みんなでお絵描き
第1回目のただのいぬ。展に設置してあった「ただの掲示板」。島根にも登場しました。初日にはかわいいチビッコが大きく虹の絵を描いてくれただけでしたので、会期が終わっても隙間だらけだったどうしよう、と不安だったのですが。

予想以上にお客様がビッシリと書き込んでくださいました。勢いあまって床や壁まではみ出してしまったのはご愛嬌!です。書き込みを読んでみると、犬と暮らしたことがあってもなくても、皆それぞれに犬とのストーリーがあることがわかりました。悲しいもの、切ないもの、心あたたまるもの…
たくさんのストーリーが書き込まれていて、この掲示板を見ているだけで涙がこぼれてきます。
今後、様々なイベントで展示したり、広告に使ったりする予定です。

●島根ならでは
(有)松江木工所さまがわざわざ「ただのいぬ。展」のために製作してくださった、家具。

実は島根県は築100年以上の古民家を全国一保有している県なのです。しかし、その古民家を生かすことができずに、年間200棟前後が壊されています。何十年も家を支えてきた古材たち。傷もあれば割れもあります。それをうまく生かすことができないでしょうか。今回の家具たちは、壊され燃やされてしまう運命だった古材たちをリサイクルして製作されました。「命を繋いでゆく」という、ただのいぬ。展のコンセプトと何だか似ていませんか?この素敵な家具たちは大部分が売約済みに!あ、そうそう、暗闇の部屋の分岐部分、黒い壁や、通路となる白い壁も松江木工所さまに製作していただきました。

…ただのいぬ。展が終わって1週間経ちますが、なぜか遠い昔のことのように思います。なぜでしょう。でも、ただのいぬ。展の様子は焼き付いたかのようにくっきりと覚えているのです。この思い、来場された方の思いを次に繋げなければ、と強く思っています。これからも島根動物愛護ネットワークの応援をよろしくお願いします!

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