ただのいぬ。展 開催にあたってのごあいさつ

ただのいぬ。展、4日目が終わりました。初日の来場者数が約125名、2日目が約160名、3日目が585人、4日目が880人でした。予想以上のお客様 が来場されて、みんなビックリしています。広島や兵庫や今日と、なんとわざわざ東京かのお客様もいました。来週は、北海道から来られる方もいるのです。
もう、感慨無量としかいえません。肉体的にはクッタクタですが、充実感で満たされています。のちほど、写真やら経過やらをまとめて掲載します。


こちらは、大盛況の模様。

遅くなりましたが、まずは開催にあたってのごあいさつを。

はじまりは、道に捨てられていたちいさなちいさな子猫「ほたる」を保護したことからでした。やっと目が開いたばかりの、手のひらにのるくらい小さな「ほた る」を連れて行った動物病院に、写真展「ただのいぬ。」展を紹介した雑誌の切抜きが貼られていました。その時は心の隅に留め置いていただけでしたが、2日 後その子猫は徐々に衰弱し、死んでしまいました。しばらくして抜け殻のようになった心に明かりがともるように、ただのいぬ。展のことを思い出したのです。

写真集「ただのいぬ。」写真家の服部貴康さんのかわいらしい犬の写真と、詩人でありデザイナーである小山奈々子さんの胸が締め付けられるような切 ない詩。さっそく主催団体である東京の(財)せたがや文化財団生活工房に連絡を取り、ただのいぬ。プロジェクト第2弾である「Do you have home?展」を見にゆきました。そこには、人間に運命を委ねるしかない切ない犬の運命が写っていました。
奇跡的に新しい家庭を見つけた犬たちがいる「光の部屋」と、人間の都合によって致死処分の運命をたどる「暗闇の部屋」。犬の運命をたどってみて、わたしたちのほんの少しの力で、犬たちは幸せになれるということを教えられた写真展でした。

これを島根で開催したい。

島根県は保健所での犬猫の殺処分数が人口比で全国一位だったこともあります。(平成13年度・ALIVE調べ)かねてから島根の犬猫を救いたい、 と考えていましたが、このただのいぬ。展を島根で開催することが、不幸な状況にある島根県の犬猫を救うきっかけになるのではないか、と考えたのです。

ただのいぬ。展を開催することを決めると同時に、島根動物愛護ネットワークを立ち上げました。少しでも多くの犬猫に、天国ではなく、生きてこの世 での幸せを享受させたい。多くの人に動物との共生を考えてほしい。島根動物愛護ネットワークにはそんな強い思いを持つ仲間たちが集まっています。不幸な犬 猫を保護し、新しい家庭を見つけてゆくのが日々の活動ですが、一握りの命しか救えないジレンマがあります。もっと多くの命を救うためには、動物愛護に関わ る私たちだけではなく、多くの人間が動物の幸せを考えなければなりません。わたしたちは行政の方々、地域の方々と共に人間と犬猫が共生できる島根県を目指 しています。

関わってくださった方々は、みなただのいぬたちによって引き合わされたのだと思うと、縁というものの不思議さを感じずにはいられません。
ご来場下さいました皆さま、ただのいぬたちに関心を寄せてくださいましてありがとうございます。皆さまの心を少しでも何かを残せたのなら、とてもうれしいです。
そして、幸せになった、ただのいぬたち。幸せになれなかった、ただのいぬたち。私たちを導いてくれてありがとう。

島根動物愛護ネットワーク
スタッフ一同

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