島根動物愛護ネットワーク スタッフブログ

ただのいぬ。展 開催にあたってのごあいさつ

2008年3月10日 月曜日 - 00:19:17 by nori

ただのいぬ。展、4日目が終わりました。初日の来場者数が約125名、2日目が約160名、3日目が585人、4日目が880人でした。予想以上のお客様 が来場されて、みんなビックリしています。広島や兵庫や今日と、なんとわざわざ東京かのお客様もいました。来週は、北海道から来られる方もいるのです。
もう、感慨無量としかいえません。肉体的にはクッタクタですが、充実感で満たされています。のちほど、写真やら経過やらをまとめて掲載します。


こちらは、大盛況の模様。

遅くなりましたが、まずは開催にあたってのごあいさつを。

はじまりは、道に捨てられていたちいさなちいさな子猫「ほたる」を保護したことからでした。やっと目が開いたばかりの、手のひらにのるくらい小さな「ほた る」を連れて行った動物病院に、写真展「ただのいぬ。」展を紹介した雑誌の切抜きが貼られていました。その時は心の隅に留め置いていただけでしたが、2日 後その子猫は徐々に衰弱し、死んでしまいました。しばらくして抜け殻のようになった心に明かりがともるように、ただのいぬ。展のことを思い出したのです。

写真集「ただのいぬ。」写真家の服部貴康さんのかわいらしい犬の写真と、詩人でありデザイナーである小山奈々子さんの胸が締め付けられるような切 ない詩。さっそく主催団体である東京の(財)せたがや文化財団生活工房に連絡を取り、ただのいぬ。プロジェクト第2弾である「Do you have home?展」を見にゆきました。そこには、人間に運命を委ねるしかない切ない犬の運命が写っていました。
奇跡的に新しい家庭を見つけた犬たちがいる「光の部屋」と、人間の都合によって致死処分の運命をたどる「暗闇の部屋」。犬の運命をたどってみて、わたしたちのほんの少しの力で、犬たちは幸せになれるということを教えられた写真展でした。

これを島根で開催したい。

島根県は保健所での犬猫の殺処分数が人口比で全国一位だったこともあります。(平成13年度・ALIVE調べ)かねてから島根の犬猫を救いたい、 と考えていましたが、このただのいぬ。展を島根で開催することが、不幸な状況にある島根県の犬猫を救うきっかけになるのではないか、と考えたのです。

ただのいぬ。展を開催することを決めると同時に、島根動物愛護ネットワークを立ち上げました。少しでも多くの犬猫に、天国ではなく、生きてこの世 での幸せを享受させたい。多くの人に動物との共生を考えてほしい。島根動物愛護ネットワークにはそんな強い思いを持つ仲間たちが集まっています。不幸な犬 猫を保護し、新しい家庭を見つけてゆくのが日々の活動ですが、一握りの命しか救えないジレンマがあります。もっと多くの命を救うためには、動物愛護に関わ る私たちだけではなく、多くの人間が動物の幸せを考えなければなりません。わたしたちは行政の方々、地域の方々と共に人間と犬猫が共生できる島根県を目指 しています。

関わってくださった方々は、みなただのいぬたちによって引き合わされたのだと思うと、縁というものの不思議さを感じずにはいられません。
ご来場下さいました皆さま、ただのいぬたちに関心を寄せてくださいましてありがとうございます。皆さまの心を少しでも何かを残せたのなら、とてもうれしいです。
そして、幸せになった、ただのいぬたち。幸せになれなかった、ただのいぬたち。私たちを導いてくれてありがとう。

島根動物愛護ネットワーク
スタッフ一同

犬猫大移動!

2008年2月29日 金曜日 - 13:51:00 by nori

先週末に、またまた犬猫たちを転勤させてまいりました。
7月に保健所から保護したくまちゃんとぶちお。
目も開いていなくて、へその緒もついていて。数回、グッタリしたことがあって、
何度も眠れない夜を過ごしたものです。そんなくまちゃんとぶちお兄弟、
今ではすっかり愚連隊になり、私の耳のピアスを引きちぎろうとしたり、髪の毛をグルーミングしてくれたり。
リッパに育ってくれて、感慨無量です。

一時預かりさんのお宅で、さっそく探索中。

犬は、最近出雲保健所から出してきた、生後2ヶ月くらいと思われる男の子。プウさんと呼ばれています。

パツパツでコロコロした熊のような体格で、
ちびっこブウさんに怖がる我が家の犬、ラッキョに全身で甘える明るい子です。

この子たちが新しい家庭を見つけ、その家庭で幸せをふりまいてほしいと思っています。

この計3匹を車に乗せ、12時間かけて東京へ向かいます。

そう、今回も東京の動物愛護団体、
A.L.I.S 日本動物生命尊重の会(http://doubutsuseimei.web.infoseek.co.jp/
さんに一時預かりをお願いすることになりました。大変にありがたいことです。東京から遠く離れた島根の
犬猫に、幸せになれるきっかけを与えていただいて感謝の気持ちでいっぱいです。と同時に、
私たちも、島根県の犬猫を幸せにする仕組みを作ってゆかなければ、と、思いを新たにしました。

代表の金木さんには、「ただのいぬ。」展の会期中、3月8日に行われるトークショーにも来ていただけることになりました。
動物愛護団体と行政が同じテーブルで、動物たちのしあわせについて話し合う、画期的なイベントです。
私たちが2年前、東京から引越した時には、東京にそうそう来ることもないだろうなぁ、と思っていたのですが、
島根に来てからより強く東京との繋がりを感じます。これも犬猫が繋いでくれた縁なのだろうなぁ、と思います。

実は、今回の東京行きには、BSS山陰放送のテレビ取材が同行していました。
私たちの活動を30分番組にしてくださるそうです。
番組づくりのため、以前譲渡したクッキー&ナッツの飼い主さんのところへ行ってまいりました。
とても素敵で、暖かい女性の飼い主さんでした。
残念ながらクッキー&ナッツはテレビの裏に隠れて出てきませんでしたが、見せていただいた写真の
クッキー&ナッツはとても穏やかな表情で、幸せそうで。
「譲渡条件は厳しかったですが、逆に私がきちんとしなければ、と思いました」
と言っていただいて、とてもうれしかったです。

これは、無理して撮ったクッキー。おどろかせてごめんね。

最後には、「頑張ってください」とのお言葉と、握手をいただき、
ああ、わたしがここの家の子になりたい!と思ってしまいました。
東京〜島根の往復は大変ですが、今回はとても感慨深いものになりました。

クッキーとナッツ、正式譲渡です!

2008年1月10日 木曜日 - 16:36:50 by nori

お試し飼い期間中だったクッキーとナッツですが、正式譲渡が決定しました。

怖がりやさんだったナッツも、くつろいでいる様子。

新しく飼い主になられた方から、「これからはクッキーとナッツとともに人生を歩んでゆきます」という、とてもとても感動するメッセージをいただきました。本当に保護してよかった。必要のない命なんてないんだ。心からそう思えました。

一生を路上を終える猫、生まれてすぐに保健所に連れてゆかれる猫、外に繋がれっぱなしで散歩もさせてもらえない犬、病気で若くして死ぬ犬。島根にはまだまだ不幸な犬猫がたくさんいます。でも、どんな犬猫でも、誰かの大切な家族になれるんです。…うーん、うまく言えないのですが、島根の犬猫のために今年も頑張ろう、と今日も思ったのでした。

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